独身だった頃、既婚の友達に体外受精の話を打ち明けられた話

2011年冬、まだ私が独身だった頃の話です。
既婚で子どもがいない40代前半の女友達と遊んだとき、彼女が唐突に打ち明けてきたんです。
「私、今度ね体外受精するんだ」と。
独身で結婚(再婚)の予定もなかった私は戸惑った
彼女は数年前に10歳近く年下の旦那さんと結婚しましたが、彼女自身、超一流の外資系企業で働くバリキャリで子どもの事は自然にまかせていたとの事。
私は、彼女と旦那さんが子どもについて、どんな風に考えていたかなんてそれまで全く知らなかったし、こちらからはその話題に踏み込まないようにしていたので、突然の体外受精するとの告白には正直戸惑いを覚えました。
そもそも、その頃の私は不妊治療についての知識もなかったし、身近にそういう経験をしている人も、話してくれる人もいなかったのでなんて答えていいのかわからなかったんです。
なので、それはどういう治療で費用はどのくらいかかるのか?等といった素朴で初歩的な疑問をぶつけてしまったんですよね。
彼女は、卵をとって冷凍してあること。
3〜4個あるからそれを戻していくこと。
費用は70〜80万円くらいかかっていることを話してくれました。
私は信じられない価格に仰天しましたが、彼女の心情や状況についてはあまり配慮できていなかったと思います。
体外受精が心身ともに辛くて大変な事をちゃんとわかっていなかったから…。
1年後、彼女から連絡があって会った時の話
体外受精というデリケートな話を聞いた後だったので、なんとなくこっちから連絡がしずらくなって気づいたら1年くらい経過していました。
そんなある日彼女から連絡があって1年ぶりに会う事になりました。
facebookなどのSNSを確認する限り、妊娠したり出産した様子はないことが事前にわかりました。
会ったときに何か体外受精の結果について報告があるのかな…?
と思ってドキドキしていましたが、結局、お別れするまでその話は一切出てきませんでした。
私からその件について触れる事もしませんでしたが、夫婦2人での暮らしについて話す様子から、体外受精で出産には至れなかった事実だけはわかりました。
彼女が体外受精の話を独身の私にした理由
あれから数年たった今でもわからないのは、彼女が私に体外受精の話をした理由です。
「年を取ってからの結婚だといざ子どもを授かりたいと思ったときに治療が必要になっちゃう可能性もあるよ!」と、独身でふらふらしていた私を心配して遠回しに忠告してくれたのかなぁ?
とか
既婚者・子持ちよりも年下で独身の私だったから話しやすかったのかな?とか色々思ったりもしましたが真実はわかりません。
不妊の体験者じゃない人ができること
当時の私は不妊治療についてあまりに無知すぎたし、独身で結婚の予定もなかったので別世界の話だと感じていました。
そのため、彼女がどういう気持ちでいたか全く想像できなかったし、仕事との両立が大変だった事も想像できていなかったので、彼女の気持ちに寄り添う言動があまりできていなかったと思います。
不妊についての体験も知識もない人ができるのは、こちらから夫婦の事情に土足で踏み込まないって事くらいだと思います。
「子ども、欲しくないんですか?」とかそういう事を聞かないってことです。
向こうから話されたときだけ耳を傾けるのが正解かなぁと。
【自戒】周りに期待しすぎないように気をつけよう
過去の自分自身の経験からも言えるのは、不妊体験者じゃない人、不妊の知識がない人、想像力がない人達に気の利いた立ち回りを期待してもムダだということ。
今後、自分が不妊治療をするとしてもしないとしても、子どもの話題からは逃れられないと思っています。
体験のない人・無知な人達・想像力が欠如した人達にイラッとしてしまうような事を言われるのはアタリマエ!と思っておけば心の準備ができますから、周囲の人間に過大な期待は持たないで過ごそうと思っています。